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独りで

まどマギにどん嵌り。マミさんショートSS



「ティロ・フィナーレ!」

身の丈よりもはるかに巨大なマスケット。ほとんど大砲のような砲口から光の奔流が放たれた。
光は、形容しがたい化け物…『魔女』の体を飲み込み、収束していった。
カラン、という音が鳴る。魔女が持っていた『魔女の卵』、グリーフシードである。

「マミ、お疲れ様。相変わらず見事だよ」
「ありがとう、キュゥべえ」

人語を話す白い猫のような生物、そしてそれと言葉を交わす少女、巴マミ。
マミは静かにグリーフシードを拾い上げ、魔法のリボンで包み込み収納した。

歪んでいた辺りの背景が溶けるように消え、次の瞬間にはマミは小さな公園の真ん中に立っていた。

「夜でよかったわね。…昼間だったら多くの子供たちが危険にさらされていたもの」

緩やかな夜風に揺れるブランコを見つめながらマミは安堵の息を漏らす。

「…さ、帰りましょキュゥべえ」
「そうだね、もう周囲に邪気も感じられなくなった。長居は無用だね」
「こんな時間に外を歩いてたらお巡りさんに怒られちゃうしね」

くるりと踵を返し、マミは歩き出した。
たった一人の公園は寂しいものだ。マミ自身もかつてはよく公園で遊んだものだ。
最初は両親と行ったのだろうか。そしてそこで出会った友達と仲良くなって…。

(いえ…やめよう。考えるのは)

巴マミは一度死にかけ、父も母もすべてを失った。
生物に備わっている『生存本能』の赴くままにキュゥべえと契約し、人々を守るための存在である魔法少女になったのだ。

「どうかしたかいマミ?」
「なんでもないわ。明日も早いし、急いで帰りましょう」
「?」

マミにとってそれは諦めたこと。もう叶うことのない願いなのである。

(願いはもう叶えてもらったのにね…)

魔法少女としての責務にのみ、マミは生きることを決めていた。
その為には友も恋人もいらない。
いつ命を落とすかわからないのだから、友達も恋人も居ない方がいい。
その方が――

(私は思い切り戦える…!)

願いは自分『だけ』が助かることに使ってしまった。
この孤独は自分だけが助かったことへの罰。孤独に戦い、人知れず死ぬ。それが自分の運命だとマミは信じている。

………。


…でも……。

「ダメな子だ、私」

ぽつりと呟き、マミは自嘲する。
その想いが弱さに繋がると充分に理解しているのに、やっぱり自分は寂しさに負けている。

そう言えば以前によく喧嘩を吹っかけてきた、赤い魔法少女は今も元気だろうか。
これはいよいよ人恋しい。今度の休日にでも会いに行ってしまうだろう。
彼女はいつもお菓子を食べているから、栄養のあるものを持って行ってあげるといいかもしれない…。
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こなゆきガンタンク

Author:こなゆきガンタンク
らき☆すた大好き。高良みゆきは俺の嫁だが、こなた×みゆきの百合も好き。広橋涼のこなたをはじめ、らき☆すた初代声優を応援している。らき☆すた以外ではガンダム。種厨のシン厨、でもTVシリーズは大体網羅してるよ! ニコニコで動画を作ったりSSを書いたりもする。
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